【読了】すらすら読める新訳 君主論

作成日: 2023年04月27日 / 最終更新日: 2023年04月27日

出会いは、最寄りの本屋で新刊として出ていたから。
以前から君主論は読んでみたかったので、入りやすそうなこのタイトルが目に入り、即購入。

名前は聞くけど、読んだこと無い本をこれからもどんどん読んでいきたい。

名前が仰々しいだけだった

”君主”論という名前の威圧感たるや…
初めは一体どんなことが書かれているのかワクワクしながら表紙をめくった。
しかし、初めの「献辞」を読んで落ち着くことができた。
それからはマキャベリがどういう気持ちでこれを書いたのか、穏やかに読み進めれた。
マキャベリさん…めちゃ健気

終始、軍/力について

君主論で触れられている内容の8割はこれだった(君主だし…そっか……

ただし、根底にある哲学はあらゆる社会グループのリーダーとなる人の心構えみたいなものなのかもしれない。
と、1大学生なりに思ったり。

論語と算盤との違い

以前に論語と算盤を読んだので、それを踏まえて東洋と西洋の違いが見れたのが面白かった。
しかし、根本にある道徳とか信念のようなものは同じように思えた。

明らかに違う所は
君主論はセクションごとに、裏付ける歴史的な出来事を客観的に挙げている。
一方で、論語と算盤は心持ちや道徳を実際の経験を交えている。
だと思う。
どちらが良いという訳では無いが、歴史的な出来事を客観的に見て判断するには自分の学がまだまだなのでなんとも言えない。
しかし、登場人物の心情思考を解釈するのは慎重でなければならないと思っているので、自分にとっては説得力は落ちた。
まだ、経験を客観的に見て、時々の心情思考を付け足す方が、自分にとっては合っていた。


この手の本を読むと、技術は進歩しても根本の哲学は変わっていないことを実感する。
ちなみに君主論は1532年、論語と算盤は1916年(孔子に関しては紀元前)。
最新技術は直ぐ最新で無くなるが、こういったものはどんなに時が経っても風化しない。
もっと古今東西の哲学ライクを読んでいきたい。